こんにちは、Appyです。
2025年12月初、MSCスプレンディダの地中海クルーズで、イタリア・ジェノバに寄港しました。
ジェノバは「旧市街が迷路のよう」「徒歩観光は大変」と言われがちですが、工夫次第で半日の自由行動でも十分に楽しめる寄港地です。
今回は、クルーズ船の寄港時間を活かして、人力車(リキシャ)を使った自己手配観光を選びました。短時間でも街の雰囲気をしっかり感じられ、無理のない回り方ができたと思います。
この記事では、ジェノバにクルーズ船で寄港した方が、団体ツアーに頼らず、自分のペースで観光する方法を、実体験をもとにご紹介します。
ジェノバ寄港の基本情報と観光ルート
ジェノバは、中世に「海洋共和国」として栄えた、イタリア有数の港町です。
大航海時代には金融や貿易で繁栄し、現在の旧市街には当時の面影が色濃く残っています。
クルーズ船で寄港する港町の中でも、街の中心部と港が近いのが大きな特徴です。そのため、寄港時間が半日程度でも、無理なく観光を楽しむことができます。
ジェノバ寄港の基本情報(MSCクルーズの場合)
・寄港時間:9:00〜17:00
・下船開始:9:00前後
・港から旧市街中心部まで:徒歩15〜20分
・街の規模:コンパクト(見どころは旧市街に集中)
ジェノバの旧市街は、歴史ある細い路地が入り組んだエリア。距離自体は短いものの、初めてだと方向感覚を失いやすい街でもあります。
そのため、限られた時間で効率よく回るには、「最初に全体像をつかむ → その後に街歩き」という順番がおすすめです。
今回の観光ルート(半日・自己手配)
今回わたしたちが実際に回った、ジェノバ半日観光の流れは次のとおりです。
- 下船後、港ゲート外で人力車(リキシャ)と合流
- 人力車で旧市街・主要スポットを約1時間かけて周遊
- フェッラーリ広場(Piazza De Ferrari)で解散
- カフェ休憩(フォカッチャ)
- 早めのランチ(ジェノベーゼ)
- 街歩きを楽しみながら港へ戻る
- 12:30頃、余裕をもって帰船
人力車で旧市街の要点をひと通り回っておくことで、その後の街歩きがとても楽になります。
人力車ツアーの解散地点となった、フェッラーリ広場。
Ferrari(車)とは関係なく、19世紀のジェノバの大富豪ラファエーレ・デ・フェッラーリの名に由来しています。
カフェやレストランが集まる、街歩きの起点として便利な場所でした。
フェッラーリ広場から港までは徒歩約30分
フェッラーリ広場からMSCクルーズターミナル(Ponte dei Mille)までは、
徒歩でおよそ30分ほど。
距離としては無理のない範囲なので、
- 人力車で通った気になるお店に立ち寄る
- カフェやバルをのぞきながら歩く
- ウィンドーショッピングやお土産探しを楽しむ
といった感じで、街歩きをしながら船に戻るのがおすすめです。
時間に余裕をもって動けるので、「もう戻らなきゃ」と焦ることもありませんでした。
ジェノバは、見どころが旧市街に集まっているため、半日でも十分に“ジェノバらしさ”を感じられる寄港地だと感じました。
人力車+街歩きの組み合わせで巡るジェノバ旧市街
ジェノバの旧市街は、細い路地が入り組んだ迷路のような街です。距離は短くても、徒歩だけだと迷いやすく、意外と疲れます。
そこで今回は、人力車(リキシャ)を使った自己手配観光を選びました。
※「リキシャ(rickshaw)」は、日本語の「人力車(じんりきしゃ)」が語源。海外でもそのまま通じる、日本発の言葉です。
12月初めの訪問だったため寒さはありましたが、夏場のジェノバはかなり暑くなるそうで、徒歩観光は体力的にきついと思います。
そう考えると、暑い季節ほど人力車は重宝され、人気があるのも納得でした。
写真は、人力車の後ろから見た、ジェノバ旧市街の通り。観光地というより、人が暮らす街の中を走っている感覚がありました。
人力車を自己手配で使ってみた感想
人力車を使ってよかった点
- 迷わず主要スポットを回れる
- 路地の雰囲気をそのまま体感できる
- 写真を撮りたい場所で止まってもらえる
1時間でも、街の全体像をしっかりつかめたのが一番のメリットです。
- 電動アシスト付きで安心
見た目は人力ですが、実際は電動アシスト付き。坂道の多いジェノバでも、問題なく走ってくれました。ガイドの英語も聞き取りやすく、簡単な説明は十分通じます。 - 季節だけ注意
11月末のジェノバは風が冷たく、人力車ではかなり寒く感じました。冬は防寒必須。暖かい季節なら、より快適だと思います。 - フェッラーリ広場解散が便利
解散場所をフェッラーリ広場にすると、そのままカフェやランチ、街歩きへスムーズに移動できます。
人力車ツアーの集合場所と予約方法(Viator)
ジェノバの人力車ツアーは、Viatorで事前予約しておくのが安心です。
当日探す必要がなく、寄港時間が限られるクルーズ観光には向いています。
予約時のポイント
- 所要時間:1時間(半日観光なら十分)
- 集合場所:Genoa Cruise Terminal – Varco Ponte dei Mille
- 開始時間:9:30前後がおすすめ
(下船後、集合場所まで徒歩10分程度) - 言語:英語(簡単な観光英語で問題なし)
集合場所の注意点
集合は、ターミナル建物の外ではなく、車のセキュリティチェックがある「港ゲートの外側」です。
人力車はターミナル内に入れないため、柵を出た先で待つ必要があります。
事前にViator経由やWhatsAppで確認しておくと安心です。
解散場所
ツアー終了は、港に戻る、フェッラーリ広場で解散のどちらかを選べます。
その後に街歩きや食事を予定している場合は、フェッラーリ広場解散が便利です。
人力車で巡ったジェノバの主な観光スポット
クルーズターミナルのゲートの外で、約束の時間に人力車と合流しました。
案内してくれたのは、若い女性のガイドさん。英語も聞き取りやすく、安心してお任せできる印象でした。
まずは大通りを通って街の全体像をつかみ、その後、旧市街へ。
ジェノバは初めての訪問だったため、ルートはガイドさんおすすめでお願いし、約1時間の人力車ツアーがスタートしました。
ジェノバ港近くに建つ、パラッツォ・サン・ジョルジョ。
外壁の装飾や一部の窓は、本物ではなく「だまし絵(トロンプ・ルイユ)」で描かれている。
修復費用や税制の関係から、歴史的景観を保つためにペイントで修繕されているそう。
サン・ロレンツォ大聖堂(Duomo di Genova)
ジェノバ旧市街の中心に建つ、サン・ロレンツォ大聖堂。
白と黒の縞模様が印象的で、街を代表する観光スポットのひとつです。
内部も無料で見学でき、短時間の寄港観光でも立ち寄りやすい場所でした。
市役所(歴史的建物と“神トイレ”スポット)
ジェノバ市庁舎の機能が入る、パラッツォ・トゥルシ。
もともとは16世紀に建てられた、ジェノバの富豪一族の邸宅です。
入口から中庭へ進み、左奥の2階にトイレがあり、静かで清潔な“神スポット”でした。
中庭に入れるのは公共施設として使われているため。寒い時期は特に助かる、覚えておくと便利なトイレポイントです。
小さな教会(生活感のある教会たち)
Chiesa di Santa Maria Maddalena(サンタ・マリア・マッダレーナ教会)
ジェノバ旧市街に点在する、観光向けではない生活密着型の教会で、
バロック様式の装飾が特徴。
観光客で混雑する大聖堂より、こういう教会の方が静かで、街の日常を感じられる場所やね。
Chiesa di San Giovanni Battista di Pré(サン・ジョヴァンニ・バッティスタ・ディ・プレ教会)
旧市街の路地にひっそり建つ、サン・ジョヴァンニ・ディ・プレ教会。丸い外観とマルタ十字が印象的で、港町ジェノバの歴史を感じさせます。通りがかりにふと出会う、そんな距離感の教会でした。
Chiesa di Santa Maria Maddalena(サンタ・マリア・マッダレーナ教会)
ジェノバ旧市街の路地にひっそり建つ、サンタ・マリア・マッダレーナ教会。
外観からは想像できませんが、中に入るとバロック様式の天井装飾が広がります。
観光客向けではなく、街の生活に溶け込んだ教会らしい静かな空間でした。
案内してくれたガイドさんはクリスチャンで、子どもの頃は毎週教会に通っていたそうですが、大人になってからは通わなくなったとのこと。
その話が、どこの国でも似ている若者の姿に感じられました。
旧市街の路地(カルッジ)|人力車で感じたジェノバの日常
旧市街の細い路地で、ショーウインドウを見上げる地元の女性。観光客よりも、こうした日常の風景が印象に残りました。孫へのクリスマスプレゼントを探しているのかもしれません。
ジェノバの路地は「観光する場所」というより、生活の延長線にある場所。人力車で走ることで、その距離感がよく分かりました。
旧市街で立ち寄ったカフェとバル|フォカッチャとジェノベーゼ実食
カフェ(Bar)でフォカッチャ休憩
Bar Focacceria LA SUPERBA(ラ・スペルバ)
まず立ち寄ったのは、フェッラーリ広場近くのカフェ兼フォカッチェリア。
店名に Bar とありますが、ジェノバでは「軽食+カフェ」の意味合いです。
■ GoogleマップURL
La Superba(フェッラーリ広場前)
👉 https://maps.app.goo.gl/FMHx9oiCxoWHof3C9
注文したもの
カフェラテ ×2
フォカッチャ(プレーン)×1
合計:6ユーロ
フォカッチャは種類が豊富でしたが、お店のお姉さんにおすすめされたプレーンを選択。
外はカリッと、中はふわっとしていて、朝の軽食にちょうどよかったです。
バルで早めのランチ|ジェノベーゼと白いパスタ
Pastificio Artigianale di Canneto
ランチは、旧市街のバルで早めに。11時頃に入店したため、待ち時間なしで利用できました。旧市街の路地にある、パスタ専門のバル。ジェノベーゼ発祥の街らしい一軒です。
■ GoogleマップURL
Pastificio Artigianale di Canneto(フェッラーリ広場から徒歩5分)
👉https://maps.app.goo.gl/pjRyas54rYT3BLZSA
注文したもの
ジェノベーゼのパスタ
白いソースのパスタ(こちらが特に美味しかった)
ワイン(相方のみ)
セットメニュー:19ユーロ
ワインおかわり:2ユーロ
ジェノベーゼと白いソースのパスタをセットで注文(19ユーロ)。
実は白いパスタの方が印象に残る美味しさでした。
ワインは1杯2ユーロで、おかわりも気軽にできます。
料理が出てくるのが早く、長居しなくていいのが、
クルーズ寄港地のランチにぴったりでした。
治安・トイレ・両替|半日観光で気になった実用ポイント
治安について
ジェノバの旧市街を歩いていて、特に怖いと感じる場面はありませんでした。昼間の観光であれば、過度に神経質になる必要はない印象です。
ただし、港町かつ旧市街は路地が多いため、一般的にはスリが多いエリアと言われています。
バッグは前持ち、スマホの出し入れは最小限
この程度を意識していれば、問題なく観光できると思います。
トイレ事情(これ大事)
ジェノバは、公衆トイレがほぼありません。基本はカフェ、バル、レストランで借りる形になります。寒い時期は特にトイレが近くなるので、早めに入っておくのがおすすめです(笑)
今回いちばん助かったのは、市庁舎(歴史的建物)の中にあったトイレ。無料で使えて、静かで清潔。正直「神」でした。
両替・支払い方法
現金が必要になった場合は、クルーズターミナル内のATMが一番分かりやすく安心です。街中に出るとATMが見つけにくく、MSC船内でも両替はできますが、レートは高め。
支払いについては、カフェ、バルではクレジットカードが使えました。ただし、小さなお店では使えない可能性もあるので、少額の現金を用意しておくと安心です。
まとめ|ジェノバ寄港を半日で楽しむために
12月のジェノバは、正直に言うと寒かったです。どんよりした空模様も多く、寒さ対策は必須。その点は、事前に覚悟しておいたほうがいいと思います。
ただし、その分、観光地が空いているのは大きなメリットでした。人が少なく、旧市街も落ち着いた雰囲気で歩けたのは、この時期ならではです。
個人的には、「次に来るなら、ベストシーズンにもう少しゆっくり滞在したい」そう思える街でした。
今回の地中海クルーズは、
バルセロナ → マルセイユ → ジェノバ
と寄港地が続き、想像以上に忙しい日程でした。
この日は早めに船へ戻れたことで、初めて船内をゆっくり散策でき、体を休める時間を取れたのも良かった点です。長距離フライトの疲れが残っている場合は、早めに戻れる日を作るのがおすすめです。
オプショナルツアーを連日入れると、どうしても時間に縛られます。一方、自己手配の自由行動なら、体力や天候に合わせて予定を調整できます。
実際に回ってみて感じたのは、オプショナルツアーと自己手配を上手に組み合わせるのがベストだということ。
ジェノバは、
・半日でも十分楽しめる
・自己手配がしやすい
・無理をしない観光ができる
クルーズ寄港地として、バランスの取れた街だと感じました。

