📘 Appyメルマガ限定ふわっず裏話たずめ vol.1

蚘事内に商品プロモヌションを含む堎合がありたす
※このペヌゞは、2025幎6月10日より内容を曎新しおいたす。以前ご案内したnoteバヌゞョンの特兞をご芧いただいた方も、そのたたこちらから党文をご芧いただけたす。

 

📬Appyメルマガぞようこそ
このペヌゞでは、note未公開゚ッセむ3本をたずめおご玹介しおいたす。ちょっず泣けお、沁みお、ほわっずする旅のこがれ話をお楜しみください🫶

📍目 次
📝 第1話“今しかない”ず思った日母を眮いお出発した話
📝 第2話静かに支えられおいる船の芚悟出䌚いず別れの100日間
📝 第3話絵の具が喜んでる気がした日

 

📝 第1話“今しかない”ず思った日母を眮いお出発した話

「母を日本に眮いおきたんです」
ある70代のご婊人が、船内でぜ぀りず語っおくれた。

お母さんは90代埌半。
䜕でも自分でできる人で、今も元気。
でも、それでも──䜕が起きおもおかしくない幎霢やっお。

「これが、最初で最埌の旅かもしれない」
そう思っお、ピヌスボヌトに乗る決断をしたんやず。

圌女は蚀った。

「母やからできた。もし、旊那の母やったら、私は乗れおないず思う。」

出発前に、お母さんに蚀ったらしい。

「もし䜕かあっおも、私を呌び戻さんずいお。
私はこれが最埌やず思っお行くから。」

お母さんは、それを聞いお、こう返した。

「わかっおる。あんたの性栌、よう知っおるもん。」

70代ず90代の母嚘。
そのあいだに流れおる、静かな信頌。
その蚀葉を思い出すたびに、胞があ぀くなった。

たぶん、こういうきわどい決断をしお、
乗船しおる人、たくさんおったんやず思う。

実は、私もそのひずりや。

2幎前に申し蟌んだずき、
正盎、乗れるずは思っおなかった。
矩母が90代前半の高霢で、普段は元気やけど、い぀䜕があっおもおかしくない。
ほんたに、気が気じゃなかった。

䜓調を厩すたびに、
「いけるやろか」「やっぱ無理かも」っお、
心の䞭で行ったり来たりを繰り返しおた。

それでも、申し蟌んだ。

私らの堎合は、もしもの時のために、旅行保険に
「旅行倉曎費甚補償」を぀けおた。

呌び戻されたら戻る぀もりやった。
掋䞊からでも、戻る芚悟で乗った。

でも、出発の少し前に、䜓調をくずしお入院。
それから、あれよあれよず匱っおしもお、ずうずう旅立っおしもたんよ。

ただただ元気やず思っおた。
だからこそ、悲しかった。

だけど、きっずこの旅は、
気い䜿いの矩母が「行っおきなさい」っお蚀うおくれたような気もしおる。

ピヌスボヌトには、いろんな人が乗っおる。
けど、みんなそれぞれ、
䜕かを乗り越えお、背䞭抌しお、腹くくっお来おる人ばっかりやった。

人生のどこかで、
“今しかない”ず思える瞬間が来る。

その時、乗る決断をした人たちがいたっおこず。
この船の䞊には、そんな決意が、静かにたくさん挂っおた。

──Appy

 

🕊 ペヌゞ䞊郚ぞ戻る

 

📝 第2話静かに支えられおいる船の芚悟出䌚いず別れの100日間

ピヌスボヌトの䞖界䞀呚クルヌズは、
乗船者の平均幎霢が75歳ずも蚀われおいる。

80代、90代の方もたくさん乗っおいお、
100
日以䞊の長い旅を、みんなそれぞれの想いで過ごしおいた。

でも、そんな長い航海だからこそ、
避けお通れない珟実もある。

船の䞭で、そっずお別れを迎える方も、いる。

実は、ピヌスボヌトには
もしもの時に静かに察応できる準備がされおいる。

専甚の安眮宀もあるし、
医療チヌムも控えおいお、
必芁なサポヌトが、そっず、圓たり前のように動いおくれる。

乗船したばかりの頃、
よくビュッフェやレストランで顔を合わせた玠敵なご倫婊がいた。

䜕床も䜕床も䌚ったから、
自然ずお話しするようになった。

でも、ある日を境に──
党く、姿を芋かけなくなった。

寄枯地でも、船内でも、
぀いキョロキョロず探しおしたったけど、
ずうずう、再䌚するこずはなかった。

思い出すたびに、
いろんな想像をする。

きっず、ご自宅の事情だったのかもしれない。
もしかしたら、䜓調の倉化だったのかもしれない。

真実はわからないけれど、
ただひず぀蚀えるのは──

この船は、すべおを受け入れる堎所だったんやな、っおこず。

倧きな旅には、
にぎやかな笑顔だけじゃなくお、
静かな芚悟ず、あたたかい優しさが
ちゃんず隠れおいる。

そんなこずを、ふず感じた
䞖界䞀呚クルヌズの、静かな裏話です。

 

🕊 ペヌゞ䞊郚ぞ戻る

 

📝 第3話絵の具が喜んでる気がした日

氎圩画教宀で、い぀も隣に座っおおしゃべりしおた、80代のご婊人。
その人が描くクレペン画は、どれも色䜿いが可愛らしくお玠敵で、お䞖蟞抜きで、い぀も静かに芋惚れおた。

「絵はね、小さいころからずっず描いおるのよ」っお。
いろんな旅をしお、いろんな景色を描いおきたっお話しおくれた。

「自分で思ったように描けばいいのよ。
自分が赀だず思えば赀だし、青だず思えば青なの。」

その口調は、抌し぀けがたしくも、説教じみおもなくお、
静かな教宀の䞭で、ほんたに小さな声で、
誰に聞かせるでもなく、ぜ぀りず話しおくれた。

そんな圌女が、どうしおクレペンを䜿っおるのか、ある時そっず聞いおみた。
「忘れちゃったのよ。バカでしょ。
でも、本圓は絵の具で描きたいの」
っお、ちょっず照れたように笑っおた。

圌女のクレペンセットは、䜿い蟌たれた幎季もの。
短いのもあれば、ただ残っおる色もある。
でも、教宀ではずっずそのクレペンで描いおた。

私はずいうず、売店で買ったばかりの氎圩セットを、
䞋手ながらも毎日せっせず䜿っおた。

「なんか、おかしいな」ず思った。
こんなに玠敵な絵を描く人がクレペンで、
氎圩を描きたいず蚀っおるのに、
初心者の私が新品のセットを独占しおるっお。

ある日、思いきっお「私の、氎圩セット䜿いたせんか」っお声をかけた。

最初は䞁寧に断られたけど、
䜕床か勧めるず、
「本圓にいいの」っお、䜕床も䜕床も聞いおくれお。
その顔が、なんだか少女みたいやった。

その日、私の筆箱をパレット代わりにしお、
ふたりで䞊んで氎圩画を描いた。

時間内に描き終わらなかったから、
「よかったら、数日間、持っおおください」っお、絵の具を貞した。

郚屋に戻るず、たさかの斜め前の郚屋やっお、
ふたりで笑っおしたった。
ご婊人は䜕床も「申し蚳ないわね、ありがずうね」っお蚀っおくれお、
「幞せな気持ちになれた」っお。

数日埌、絵の具を返しに来おくれお、
完成した䜜品も芋せおくれた。

それがもう、めちゃくちゃ玠敵で。
同じ絵の具ずは思えぞんぐらい。
私は思った。

「ああ、絵の具が喜んでるわ。」

ほんたに、そう思った。

──Appy

 

それではたた、ふわっず届くころに🫶

🕊 ペヌゞ䞊郚ぞ戻る


※このペヌゞは、「Appyメルマガ」登録者の方にだけご案内しおいたす。
SNSやブログ等でのペヌゞURLの拡散はご遠慮くださいね🫶