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日本人医師常駐のピースボート診療室体験レポ|海外旅行保険は使える?

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ピースボート世界一周第118回に乗船中のAppyです。

ピースボートの4階には診療室があります。日本人の医師と看護師がいらっしゃるので、とても心強い味方です。

アッピー
アッピー
早くも診療室のお世話になりました。冷えで異常にトイレが近くなり、薬をもらいに行ってきました。

ぼちぼち身体の疲れが出てきました。不調を訴える方もちらほら。今日は休息日だとおっしゃる方もいらっしゃいました。食生活や生活習慣が大きく変わり、その上、寄港地観光の疲れも加わって、身体の不調が表面化する時期です。

本日の記事は、ピースボートの4階にある診療室について、詳しくレポさせていただきます。安心して船内ライフを送りましょう。

診療室の場所と診療時間

診療室は5階のレセプションのさらに一階下の4階にあります。案内板がありますので、幅の狭い階段を降りていきます。

【診療時間】
午前  9:30~11:00
午後 14:00〜15:30

  • 船内診療室には医師・看護師が勤務
  • 航行中の休診日は無し。スタッフの訓練があるときは休診の場合がある
  • 寄港日は休診。救急対応が必要な場合は、5階レセプションへ
  • 診療時間外は緊急時のみ
  • お薬手帳のある方は持参すること

薬をもらいに診療室へ行ってきた

私は10時半ごろに診療室に行きました。待合室の患者は2人だけ。もし、ものすごく混んでいたら、他の重症の方の迷惑になるので、退散しようと思っていましたが、大丈夫そうだったので、そのまま待合室で待っていました。

お待ちの2人は、風邪引きで体調を崩されているようでした。たくさんおしゃべりされていましたので、そう重症ではなかったようにお見受けいたします。他に3人、お部屋で待っているとのことで、結局5人待ちでした。

まずは受付 症状を申告

受付で声をかけると、小さい紙に症状を記入するように言われました。血圧計があったので、測りました。血圧計の時間表示の時差調整がされてないようでした。そこはご愛嬌。看護師から体温計を手渡され熱を測りましたが、平熱でした。

私の症状はトイレが近くなったこと。膀胱炎の初期だと思われます(勝手に診断)。

食事の時に同じテーブルでお話しした女性陣によると、小林製薬から薬が販売されているらしく、皆さん持ってきているとの事。

女性にとっては常備薬なのでしょうか。日本で準備するというアイデアは、私にはありませんでした。

2年前に同じ症状になり、病院で処方された時の薬の余りを2日分だけ持ってきておりました。抗生物質なので、最低3日間は連続して飲まないといけないと、かかりつけ医から聞いていたので、追加で薬をもらうために診療室へ行くことにしたのです。

詳しくは知りませんが、抗生物質は菌を殺す薬で、医師の処方が必要です。一旦飲み始めたら、3日間は飲まないと、身体に良くないそうです。

医師の診察と薬の在庫チェック

30分ほどで、医師に名前を呼ばれました。ソフトな感じの医師は、丁寧に私の話を聞き、パソコンで薬のリストを検索されていました。特に何かの検査をしてもらったわけではありません。

私の話を聞いて同じ効能の薬を5日分処方してくださいました。既に2日飲んでいるので、最低でもあと1日は飲むように指導されました。この指導は、私のかかりつけ医の言った通りでした。

薬を飲んで、一日でほぼ改善されたでしょ? でも飲むのを辞めると、ぶり返すから。今日で良くなったら、残った4日分は、飲まずに置いといて!と医師が言いました。

これで診察は終了!

診療室で海外旅行保険は使える?

私はジャパングレイスが提供する損保ジャパンの海外旅行保険に加入しております。保険証書はこの時、必要ありませんでした。看護師から丁寧に保険申請の方法をレクチャーしてもらいました。

ID決済で支払った金額は7,000円ほどです。これは、保険適用なしの満額を支払う形です。日本に帰ってから、保険申請をすると、損保ジャパンより保険がおりるそうです。

看護師は、忙しそうに動き回っておられましたが、説明が非常丁寧で優しい方でした。

要するに、船上では全額を支払い、日本に帰ってから返金を受けるということです。保険証書とともにジャパングレイスから送られてきた申請用紙と封筒があったのを思い出しました。

保険申請の診断書は3,000円

ジャパングレイスが提供する海外旅行保険に入っている場合は、診断書が必要ないそうです。

診断書は船内で前もって申請しないと、手遅れになるとのこと。帰国後は、発行してもらえないので、保険請求できなくなります。

アッピー
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他社で海外旅行保険に加入されている方、クレジットカード付帯保険を利用する方は要注意です。

診断書発行手数料に3,000円かかります。また、診療費や手数料などを支払った時の領収書は再発行できないので、紛失しないようにと注意を受けました。

日本の健康保険も申請可能

海外旅行保険に入っていない場合など、日本の健康保険の申請ができるそうです。ただし、市町村にもよるとのことで、申請には市役所に相談に行くと言う手間がかかりそうです。

ジャパングレイスの海外旅行保険の内容

私が加入したのは、下の画像の「JG1」で、151,000円です。加えて、下の方に記載のある旅行変更費用特約200万円の19,620円もつけました。合計で 170,620円という、とんでもない金額を支払いました。2人分なので34万円です。

クレジットカード付帯の海外旅行保険は、最長90日間なので、2枚のクレジットカードを駆使するとか、生活習慣病があると保険がおりないなどの制約があります。また、航行中に重傷や重病でヘリ搬送された場合は数千万円の請求が来るとのこと。

保険金額をいくらするべきか、どこで加入するべきか、色々考えていたらだんだん邪魔くさくなり、最高額をエイやっと加入。思慮深い方、面倒くさがり屋で無い方は、もっと良い方法があると思いますので、私の加入方法は参考にだけなさってください。

この保険の最低額を加入していたら、船内で病気になったときの心配がなくなるので、それも良い方法ではないかなと、今回、診療室でお世話になって思いました。

アッピー
アッピー
保険は人それぞれ。安心料は高くつくのです!

看護師からの丁寧なレクチャーを聞いた後、薬を受け取り、お礼の挨拶をして診療室を後にしました。

乗船前の健康状態の申告

日本から持ってきたお薬手帳を見せましたが、これは必要ありませんでした。乗船前に、健康状態や常用している薬について、詳しく申請する書類がありました。

これに加え、出航の1ヵ月ほど前だったでしょうか。ジャパングレイスの薬剤師と思われる方からお電話がありました。この時にさらに詳しく体調や薬についての質問がありました。

持病がある場合は、かかりつけ医からクルーズ期間分の薬をもらわないといけないので、それを準備できるのかどうかの最終確認をされました。また、普段から薬を飲んでいる症状については、海外旅行保険の保証はないという説明も受けました。

「診療室便り 第1号」

最後に、乗船初日にもらった「診療室便り 第1号」の内容をこちらに掲載させていただきます。さすが、ピースボートは日本の会社が運営しているだけあります。

気配りが行き届いていて、安心できる情報を記載してくれています。健康に不安のある方、自信のない方は、ぜひ目を通してください。

パシフィックワールド号「診療室便り 第1号」より引用

●健康管理について

船内の空気は、空調のため乾燥しやすく風邪を引きやすい状態です。
風邪の予防として「手洗い・うがい」をお勧めします。水のみのうがいでも効果はありますが、インジンガーグルを診療室とレセプションにて販売しております。
また、風邪症状のある方はマスク(診療室・売店で販売)を着用していただき、感染拡大防止にご協力ください。
なお、近年では時期を問わず渡航先でインフルエンザを発症する事例も報告されております。寄港地行動の際にも、「手洗い・うがい」で予防を心がけましょう。

●体調不良を感じたら・・・

早期治療が早期回復につながります。我慢せず、早めに受診してください。
また、緊急時は5階レセプション(5000番)へご連絡いただきますと、折り返し診察のご案内をいたしますので、それまで船室でお待ちください。
新型コロナ感染症、およびインフルエンザ、感染性胃腸炎に感染された場合、隔離療養にご協力いただきます。感染された方の回復はもちろん、お年を召した方や基礎疾患のある方が感染すれば重症化リスクが高まるため、船内の感染防止対策としております。
「手洗い」「咳エチケット」「換気」「人の多い場所ではマスクを着用する」など、それぞれの立場で身近にできる感染対策を引き続きよろしくお願いいたします。

●船酔いについて

パシフィックワールド号はとても大きな船ですので、ひどく揺れるということはあまりありませんが、悪天候時など、乗り物酔いしやすい方、睡眠不足や体調が悪い時には船酔いをするかもしれません。
そのような時はレセプションにて無料でお配りしております酔い止め「トラベルミン」をご利用ください。
トラベルミンは船酔いになってから飲むと効きにくいので、予防の意味も含め早めの服用をお勧めします。
服用は1日3~4回(1回1錠)までが限度です。食前、食後に関わらず服用していただけます。
※ご注意
「前立腺肥大症」や「緑内障」をお持ちの方は、症状を悪化させる可能性があるため、「禁忌」となっています。また、以前にトラベルミンを服用して、かゆみ・発疹などのアレルギー症状が出たことがある方も注意が必要です。それらの方には、トラベルミンにかわる薬を診療室に準備しておりますのでご相談ください。なお、診療室で処方するお薬については有料となりますので、あらかじめご了承ください。

●以前に起きた症例

①転倒による骨折、②体調不良や水分摂取不足による脱水、③持病の管理不足など
※船内診療室にて対応できることには限りがあります。これらの症例にて寄港地病院受診や帰国を余儀なくされた方もおられますので、自己管理にはくれぐれもご注意ください。

1. 雨上がりの濡れたデッキ、階段の踏み外し、椅子に座ってうたた寝して椅子から落ちたなどで、足の骨折、脊椎圧迫骨折などが起こっています。手術が必要になったり、安静・リハビリのために帰国された方もおられます。本船では外傷後のリハビリは行っておりません。船内ではスリッパでの移動はせず、かかとが固定されている靴を履いての行動をお願いいたします。

2. 暑さだけでなく、船室内の乾燥や風邪の蔓延、元々水分摂取をされない方などが脱水となり、点滴治療を受け、体力低下された方の中には帰国をされた方もいます。売店にて点滴に近い水(OS1)、診療室にて電解質を摂取できる粉末の処方を行っております。1日1.5リットル以上を目標に、こまめな水分摂取をお願いいたします。

3. 持病のお薬の不足や必要な医療物品を持参されておらず、寄港地の病院を受診し、帰国されたケースが複数ございました。万が一お忘れの際は、レセプションまでご相談ください。

●サウナご利用時の注意点

サウナ利用の際は以下の点に注意し、安全にサウナを楽しむよう心掛けましょう。
* 高血圧、心臓疾患、運動制限等の持病のある方は利用しない。
* 飲酒中または飲酒後はサウナを利用しない。
* 体調がすぐれない時は利用しない。
* 長時間の利用は控え、利用前・中・後にこまめな水分補給を欠かさない。

終わりに

船旅を快適に過ごすためには、しっかりと体調管理を心がける必要があります。でも体調が悪くなったら我慢しないで、早めに診療室に行きましょう。普段、健康な方ほど、ギリギリまで我慢してしまいますよね。

以上、ピースボートの診療室の体験レポでした。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。ではでは。

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2024年9月8日追記
「診療室便り 第2号」が配布されましたので、掲載させていただきます。

パシフィックワールド号「診療室便り 第2号」より引用

●旅行者下痢症とは?

旅行中に最も頻度が高いのが下痢症で、旅行者の30-50%が下痢を経験するといわれています。原因はさまざまですが、「ハエなどの衛生環境」、「ストレスによる免疫力の低下」、「寄港地特有の調味料や香辛料・油を多く使った料理」などが原因のことが多いことが分かっています。次の予防方法を参考に、これから続く寄港地でもご注意ください。

〈疲れをためない〉
旅行中いつの間にか疲れがたまります。体の抵抗力が落ちやすいため、下痢になりやすいです。疲れをためないよう船内生活にゆとりを持ち、無理なく過ごし、良質な食事と睡眠を心がけるようにしましょう。

〈食事の前は手洗いをする〉
感染症の予防は徹底した感染対策のうちのひとつです。食事の前は手を洗うように心がけましょう。場所によっては手を洗うことができない場所もあるため外出時はウェットティッシュなどを持ち歩くことをお勧めします。

〈飲み水や氷、生野菜に気をつける〉
ホテルやレストランでの食事ですが、ジュースなどに入っている氷や生水はあまりお勧めできません。注文するときに、without ice(ウィザウト アイス)、英語で言うと「sin hielo(シン イエロ)」などと言語を理解しておくと便利です。

〈腹八分目を心がける〉
旅行中はついつい食べ過ぎてしまうことがあります。普段よりも食べ慣れていないものを食べ慣れた量でなくゆっくり食べることが重要です。腹八分目を心がけ、よく噛んで食べることで胃腸の働きを助けましょう。

●便秘について

船内の乾燥した環境や普段と違う食べ物の摂取などにより便秘になる方がいます。水分摂取、繊維質の野菜や果物、豆類、海藻、ヨーグルトなどを摂取し、体操や散歩などの運動で腸を刺激してみましょう。船旅に慣れてくると改善されていきます。
しかし、中には頑固な便税に悩まされる方もいます。
診療室では、便税のお薬を用意しております。便税のお薬には、便を柔らかくする酸化マグネシウムや腸を刺激するセンノシド(プルゼニド)、流腸液などがあります。便でお腹が張って苦しいという方は、まずはご相談ください。

●水分摂取の必要性

人間の体はおよそ60%が水分でできており、栄養素の運搬やめぐりのケアなどを行っています。人間は食料がなくても水さえあれば、約1か月は生きられます。しかし水がなければわずか2~3日で命の危機にさらされます。水分は1%失われると喉の渇きを覚え、2%ではめまいや吐き気、食欲がなくなる等の不調が現れます。
さらに10~12%の水分が失われると、失神や筋けいれんを起こし、20%損失すると生命維持が難しくなる可能性があります。水分不足は思っているよりも早く健康障害を起こすことを認識し、お水を飲む習慣を身につけましょう。

【健康のためには正しい水分補給が重要!】

  1. 1日の水分補給量の目安は約1.5リットル!糖分やカフェインの含まれない水がおすすめです。
  2. 水分補給は、一度に多飲するのではなく、少量ずつこまめに摂取することが重要です!!
  3. 高気温や運動などによって発汗量が増える時には、運動前・中・後で意識的に水分補給をしましょう!!

 

 

POSTED COMMENT

  1. ひろ より:

    本日は揺れが酷いですね。幸い私は船酔いはしませんが家内が船酔いでほぼ一日寝てました。でも夕方の麻雀は大勝ち。いい一日になったようです。APPYさんの診療所ブログ参考になります。APPYさんもお大事にしてください。明日も全力で頑張りますのでもう寝ます。おやすみなさいませ。

    • appy より:

      ひろさん、コメントありがとうございます。
      2、3日前から揺れがおさまってるので、奥様もホッとされてることでしょうね。
      私は船酔いはしないようですが、車酔いはします。何故なのか、どう違うのか、不思議です。

  2. すーす より:

    appyさん、どうぞお大事になさってください。疲れなども出てくる時期ですからね。
    船での医療の様子を知ることが出来、安心しました。

    • appy より:

      すーすさん、コメントありがとうございます。
      返信遅くなり、すみませんでした。
      疲れやすくて体調管理難しいです。多分、初めての体験が多すぎて、アドレナリンが全開になってしまうからかなと思ってます。

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