こんにちは、Appyです。
先日ピースボート118回クルーズを終えて帰国し、2024年11月20日に寄港したサモア・アピアの観光レポをようやくまとめました。
この寄港地は118回クルーズの最後を飾る場所だったんです。
はじめは「サモアってどんな国?」とイメージが湧きませんでしたが、実際に訪れてみると、温かい人々や豊かな自然にすっかり魅了されました。
ただ、滞在時間はわずか4時間と超タイト! そこで今回は、限られた時間の中で体験したNGO訪問や現地で感じた“本当の豊かさ”を、ぎゅっと詰め込んでレポートします。
参加したツアー(ジャパングレイス)
サモア・アピアってどんなところ?

サモアは、南太平洋に浮かぶ大小10の島々(主にウポル島とサバイイ島が中心)からなる国です。豊かな熱帯雨林と珊瑚礁に囲まれ、昔ながらの伝統文化が色濃く根付いているのが魅力。国民は家族やコミュニティを非常に大切にし、温かいホスピタリティ精神で訪れる人々を迎えてくれます。
その首都であるアピア(Apia)は、ウポル島の北岸に位置する港町。サモアの政治・経済・文化の中心地として機能しており、政府関連の主要施設が集まっています。とはいえ、大都市というよりはのんびりした南国の雰囲気を残しているのが印象的。目抜き通りの海沿いには市場やカフェ、土産物屋が並び、街中を歩いていると陽気な地元の人たちが優しく話しかけてくれるのもアピアの魅力です。
アピアの見どころポイント
- 街歩き&マーケット巡り
首都とはいえ観光地化されすぎていないので、のんびりと散策しながらローカルな雰囲気を味わえます。フルーツやタパ布(シアポ)、手工芸品などを売るマーケットは見どころのひとつ。素朴なおみやげを探すのも楽しいですよ。 - サモアの文化と伝統
サモアは“ファアサモア(Fa’a Samoa)”と呼ばれる独特の習慣やコミュニティ重視の価値観が有名。アピアにはそれを体感できるスポットも多く、事前に調べておけば、タトゥー文化やダンスショー、伝統料理体験などにも挑戦できるかもしれません。 - 治安の良さ
サモア全体としては比較的治安が良いと言われており、アピアの街も穏やかな空気が流れています。ただし、夜間の一人歩きなどはどの国でも同じく注意が必要。最低限の安全対策はお忘れなく。
当日の気温と天気
- 最高気温:29度
- 最低気温:25度
- 天気予報:曇り気味だけど、突然のスコールあり。すぐに止むのが南国らしさ。
まさに典型的なトロピカル気候でした。カラッと晴れてるかと思えば、急にどしゃ降り。でも暑すぎることはなく、短パンや半袖で快適に過ごせます。
港の歓迎ダンスから始まる南国ムード
アピアへの入港は8:00、出港は17:00。 帰船リミットは16:00と短いスケジュール。船が港に着くと同時に、現地の方々のダンスや演奏によるウェルカムパフォーマンスがスタート!

とても賑やかで「いかにも南国!」という楽しい雰囲気なのですが、私たちはまだ下船許可が下りていない状態。バルコニー越しに、ワクワクしながら見物していました。
いざ下船すると、お土産屋さんのテント。サモア柄の布や木彫りのアクセサリー、ココナッツ製品などが目に飛び込んできます。ただ、今回私はNGOで買い物をする予定があったので、ここではちょっと様子見。後ろ髪引かれつつもスルーして先へ進みました。
NGO「ウェメン・イン・ビジネス」とは?
今回参加したオプショナルツアーは、女性の地位向上や有機農業、フェアトレードなど多角的に活動するNGO「ウェメン・イン・ビジネス(WIBDI)」を訪問するというプログラム。
- 設立:1991年
- 活動内容:マイクロファイナンス(低所得者を対象とした低金利・無担保の融資)、有機農業、フェアトレード
- 海外展開:ザ・ボディショップへのココナッツオイル供給
- 目的:女性の地位向上・自立、農村地域の持続可能な発展
WIBDI公式サイト:https://www.womeninbusiness.ws/
NGO「ウェメン・イン・ビジネス(WIBDI)」が手がける製品は、イギリス発の自然派化粧品ブランド「ザ・ボディショップ(THE BODY SHOP)」にも納品されているそうで、品質面でも高い評価を得ているとのことでした。

ハワイっぽいリゾートを期待していた私ですが、こういったNGOを実際に訪問できたことで「サモア」という国の本質や魅力をしっかり感じられたと思います。
サモア伝統料理の実演と試食
到着するとすぐに、歓迎のパフォーマンス。

まずは、サモア伝統料理の作り方、伝統工芸品「シアポ(Siapo)」の制作工程を見学しました。
サモアの伝統料理づくり
バナナの葉に魚や野菜などを包み込み、地面で炊いた火で蒸し焼きにするのは男性の仕事だそう。手際よく包んでいく姿は職人技そのもの。実際に試食してみると、タロイモやパンの実、ココナッツを使った素朴な料理が多く、素材の甘みや香りをダイレクトに感じられるヘルシーな味わいでした。
伝統工芸品「シアポ」の作り方

「シアポ」は木の樹皮を叩いてつくる布状の工芸品で、サモアでは昔から生活に密着した大切な文化です。
- 貝でしばく:樹皮の不要部分を丁寧に削ぎ落とす
- 「コムディ」と呼ばれる木の棒で叩く:薄く伸ばして平らに仕上げる
この工程は想像以上に重労働で、繰り返し丁寧に叩き伸ばしていくことで、布のようにしなやかな「シアポ」が完成します。今では化学繊維が主流の時代ですが、こうした手間ひまかかる伝統工芸を見ると、自然素材を大切にするサモアの文化や技術力の高さを実感できました。
料理の実演もシアポ作りの紹介も、どちらも「一朝一夕には身につかないサモアの技」という印象。じっくり見ていたかったのですが、何せ時間がないのが残念ポイント…。
ココナッツオイル抽出と手作り石鹸工場を見学
次はココナッツオイルの抽出現場と、そのオイルを使った石鹸・化粧品を作る工場へ。
ココナッツからオイルがほんの少ししか採れないこと、さらに手動の機械を使う作業がいかに大変かを実感。これじゃあ高価になるのも納得です。
ちなみに使用している機械は「YAZAKI」製、走っているトラックは「TOYOTA」。こんなところで日本企業とサモアがつながっているとは、ちょっと嬉しい発見でした。

ここで石鹸とココアを購入。「ちょっとお高めかも…」と内心思いましたが、NGOの活動支援の一環と考えると納得。帰国後にじわじわ実感するお値段の高さも含めて、いい思い出です。

農場視察で甘~いバナナを堪能

バス移動で農場へ行き、栽培方法などを説明してもらいました。そこでいただいたのが小ぶりのバナナ。サモアのバナナって、甘みが濃厚で皮も薄い感じで本当に美味しい! 日本で食べるバナナとは一味違う贅沢な甘さに感動しました。

短時間ツアーの残念ポイント
大歓迎してくれるサモアの人々や現地スタッフの方々。もっと話を聞きたかったし、伝統工芸の手仕事なんかもじっくり見たかったんですが、なにせ滞在時間は4時間! あっという間に「次、行きますよ~」とバスへ戻り、車窓観光しながら帰船…。南国ののんびりムードを味わう余裕がなかったのが心残りでした。
サモアの人々が船内に!逆訪問で文化交流
あわてて船に戻ったあと、今度はサモアNGOの皆さんがピースボートに乗船。30名ほどが船内を見学していきました。もちろん出港時間は迫っているので、こちらも短い交流でしたが、私を含む有志でレセプション前に集合し、船内をご案内することに。
- 吹き抜けエレベーターで大興奮
子どもたちはエレベーターを行ったり来たりの連続で大はしゃぎ。私も思わず一緒になってテンション上がりました。 - 14階デッキとビュッフェを満喫
高いところからの景色が珍しいのか、デッキに着くたび「Wow!」と歓声が。ビュッフェを食べてもらって、最後は船の前で記念撮影。

ピースボートの魅力は、単なる言葉のやり取りではなく、こうしたリアルな体験を通して深く交流できるところ。最後は船の前でサモアの皆さんに大きく手を振りつつお別れし、その名残惜しさを胸にアピアを後にしました。
まとめ:もっとゆっくり滞在したかった!
サモアは決して大きな国ではないけれど、のんびりとした空気と優しい人々にあふれていました。残念ながら滞在時間は4時間と短く、すべてを満喫するのは難しかったのですが、NGO訪問や船内逆訪問など、普段の観光では味わえないディープな交流ができたのは大きな収穫です。
「いつかまたサモアを訪れる機会があったら、絶対にもっとゆったり過ごしたい!」と強く思いつつ、アピアを後にしました。
最後まで読んでくださってありがとうございます。